マリー:♀元気で明るい女の子。
アンシー:♀マリーの友達。大人しく見えるけどマリーに負けず行動派。
マニアット:♂魔法学園の先生。変態だぞ。
ニーナ:♀不思議な女の子
魔法学園 4話
マリー:「もう、ニーナったら私達が寝てからじゃないと部屋に帰ってこないつもり?!」
アンシー:「もう夜中の1時になるのにねぇ」
マリー:「このままじゃ明日寝坊しちゃう…!
こうなったら明日こそ!捕まえて、ニーナちゃんとパジャマパーティーするんだから〜!!」
アンシー:「寝坊して怒られるのは嫌だものね。
じゃあ、私は明日の作戦でも考えながら寝るわ」
マリー:「作戦?!作戦会議とかする??」
アンシー:「しないわよ。
そんな眠たそうな目をしてるのに変なこと言わないの。
ちゃんと明日になったら教えるから、ね?」
マリー:「ううっわかった。おやすみ、アンシー」
アンシー:「ええ、おやすみなさいマリー」
_______
マニアット:「さて、今から実習の授業が始まる訳だが─」
アンシー:「あはは…」
マリー:「むにゃむにゃ…」
マニアット:「マリーは随分と夜更かしをしたようだな
どれ、雷でも落として目を覚まさせてやろう」
マリー:「ふぎゃああぁああっ
何なに、なに!?ビリビリリ!って!!ビリビリリってきた!!!」
マニアット:「ふむ、起きたようだな」
アンシー:「マリー、貴女髪の毛が大変な事になってるわ!」
マリー:「ええええっ?!」
マニアット:「ふふっ、可愛くなったぞマリー。
さて、今のように初級魔法ならば君達でも、慣れさえすれば詠唱も要らずに使う事が可能だ
中級魔法や上級魔法を詠唱無しで使えるようになるには相性もあるが、何より魔力をどう放出させるかという所にある」
マリー:「ふぇええ、なに、何の話??」
アンシー:「今、マニアット先生がマリーに詠唱もしないで魔法を使ったのよ」
マニアット:「まずは、君達には魔力を使って炎を出してもらう」
マリー:「炎くらいなら習った詠唱で出せるわね!」
アンシー:「あら…詠唱ちゃんと言えるかしら……」
マニアット:「モノは試しだ、やってみるといい」
マリー:「よぉし!!
ええっと、闇夜を照らす炎よ、出でよ!
……あれ?出ないー!!」
アンシー:「炎さん出てください…きゃっ、炎、出せたわ!!」
マニアット:「ほう、早速アンシーは成功したか」
アンシー:「は、はい。でもどうやって消せばいいのか……」
マニアット:「ははっニーナに聞くといい」
マリー:「あ、あそこにニーナちゃんいるよ!
聞きに行こう!!」
アンシー:「気を付けて歩かないと、炎がどこかにうつりそうで怖いわ」
ニーナ:「……何の用」
アンシー:「炎を出したはいいのだけど、その後どうしたらいいのかわならなくて……」
ニーナ:「はぁ……そのままだと、魔力が尽きるまで炎出すことになるよ」
マリー:「ええっそれは大変!!
どうやったらしまえるの、ニーナちゃん!!」
ニーナ:「魔力の放出を止めて」
アンシー:「えっ?」
ニーナ:「魔力の放出を止めるんだ。回路に流れる水を塞き止めるイメージでもいい。
とにかく、魔力を一旦外に出さないようにするんだよ」
アンシー:「は、はい!」
マリー:「おおお!!!炎が消えた!!
すごい、さすがニーナちゃん!!」
アンシー:「ありがとう、ニーナさん」
ニーナ:「別にお礼を言われるような事は何もしてないよ」
アンシー:「いえ、お礼考えておきますね。
それでは、今夜」
ニーナ:「は?って、もういないし……」
_____
SE:チャイム音
マリー「ニーナちゃぁあああんーー!!!」
ニーナ:「うわっ抱きつくな!!」
マリー:「今日の私は離れないよ〜!!くっつくよぉ〜!!!」
ニーナ:「馬鹿かアンタは!!」
アンシー:「さあ、3人で帰りましょう」
ニーナ:「やめろ!押すな!!危ないだろう?!」
アンシー:「さあさあ、3人仲良く帰りましょうねー」
マリー:「ふっふっふ〜、抱きつかれたままじゃ逃げられないでしょう!アンシーが考えてくれたんだっ」
ニーナ:「はぁ……この、考えなし」
SE:ドアが閉まる音
マリー:「んふふっおかえり!ニーナちゃん
んじゃ、着替えましょう!!」
ニーナ:「何言って…って勝手に服を脱がそうとするな!」
アンシー:「ふふ、抵抗しても無駄ですよー」
ニーナ:「わかった!わかったからっ
もう逃げない、約束する。だからスカートを下げようとするな」
マリー:「本当にもう逃げない?」
ニーナ:「ああ。アンタ達からは逃げない。
但し、この寮の中だけだ。外ではアタシに構うな話しかけるな」
マリー:「よかったぁあ…この後上着はどうしようか悩んでたんだよ。最悪引き裂く所だった…」
ニーナ:「アンタは変質者か何かか?」
アンシー:「とりあえず、皆パジャマに着替えましょう」
ニーナ:「?まだ着替えるきは早いだろう」
アンシー:「今からパジャマパーティーをするのよ
パジャマに着替えないとはじまらないでしょう?」
ニーナ:「はぁ?
夕食はどうするんだよ」
マリー:「ふっふー!心配しなくても大丈夫だよ!!」
アンシー:「マニアット先生に相談した所、夕食の分は届けにきてくださるとのことで」
マリー:「だから早く着替えちゃわないと変態先生が来ちゃうかも、なの!!」
ニーナ「馬鹿!それを先に言ってくれ
中途半端に脱がせて…っ」
アンシー:「まぁ、マリーそのパジャマとっても似合ってるわ!
赤い髪と合わせて赤いパジャマを選んだの?とってもいいわよっ」
マリー:「アンシーのパジャマもレースが沢山使われていてすっごく可愛い!」
アンシー:「それに、ニーナさんのパジャマも……」
ニーナ:「じ、じろじろ見るな…」
マリー:「飾りっけないのが以外に似合っててかわいい〜!!」
ニーナ:「簡素なパジャマで悪かったな」
アンシー:「ニーナさんの魅力を引き出していてとってもいいわよ」
ニーナ:「はぁ……いい?この寮では逃げないって言ったのは
この部屋の中でどうしてようが外のヤツらにはわならないからだ」
マリー:「ニーナちゃんは周りの目を気にし過ぎなんだよぅ」
ニーナ:「アタシは、人を殺したんだよ……
そんな奴と一緒に居ればアンタ達だってろくな目に合わない」
マリー:「そんな……っ」
ニーナ:「わかっただろ?だから─」
マリー:「ニーナちゃん苛められてたんだね…ごめんね、気付かなくて!!」
ニーナ:「はあ?どうしてそうなるん…」
アンシー:「これからは私達がいるから、安心してね」
マリー:「そうだよ!もうこわくないからね!」
ニーナ:「どうしてそうなる!
アンタ達、アタシがこわくないの?」
マリー:「どうして?
ニーナちゃんは優しいじゃん、こわくなんかないよ」
アンシー:「今までも、私達のことを思って距離をとろうとしていたのよね?
今日も私に魔法について教えてくれたもの」
マリー:「そうだ!あの後ニーナちゃん大きな炎出してたよね?!
あれってどうやるの?すごいよね、ニーナちゃん!私にも教えて!!」
ニーナ:「……すごくなんかないよ
あんなの、魔力の出力を変えればできる事だし」
マリーN:まだぎこちなく話すニーナちゃんと、私とアンシーでまたちょっと夜更かしをして
次の日はちょっとだけ寝坊しちゃったけど
少しだけ、距離が近づけた気がした。
続く