マリー:♀元気で明るい女の子。


アンシー:♀マリーの友達。大人しく見えるけどマリーに負けず行動派。


マニアット:♂魔法学園の先生。変態だぞ。


ニーナ:♀不思議な女の子





魔法学園 2話


アンシー:「ま、魔力を練るって……大変、なの…ね」


マリー:「ほ、ほんと、はぁ、つか、れた…」


アンシー:「ニーナさんは、ずっと練り続けているのに、汗一つかいてないわ…」


マリー:「ねぇ!ニーナちゃん、もう、先生見てないしいいんじゃない?」


ニーナ:「………」


アンシー:「授業も、もう終わるわよー!」


ニーナ:「……さっき言った事、忘れたの?」


アンシー:「なんの事でしょう」


ニーナ:「はぁ……アタシには近づくなって意味で言ったんだけど、伝わらなかったかな」


アンシー:「だって、近づかないで欲しいではなく、近づくと良くない事がある、とでも言っているように聞こえたもの」


ニーナ:「……はぁ」


マリー:「え、えっええええええ?!

武器召喚?!今この一瞬で!?」


ニーナ「痛い目あいたくないなら、もう二度と関わるな」


アンシー:「………」


マリー:「あ、アンシー…」


ニーナ「……はぁ…アンタ、見た目に似合わず頑固だね」


マリー:「武器が、消えた……」


ニーナ:「アンタ達、本当に痛い目にあうよ……アタシは知らないよ。

……なるべく、アンタ達と居合わせないようにする」(最後は独り言のように呟き)


ニーナ去り


マリー「ぷっはぁ、すごい子だなぁ!つい息が止まってたよ!!

アンシーも危ないことしないで!」


アンシー:「はぁああ、緊張したわ」(その場にヘタリ込み


マリー:「アンシー?!大丈夫?」


アンシー:「マリーが、仲良くしようとしても平気な子なのか…ちょっとだけ試してしまったわ」


マリー:「どうして、そんなこと……」


アンシー:「それは……」


マリー:「それは、なに?」


アンシー:「あまり、良くない噂を聞いたの。

その、入学式の時に……でも、そんな人に見えなくて……

やっぱりいい人ね、武器召喚までしたのに私に向ける事さえしなかったもの」


マリー:「威嚇だけだった、みたいな?」


アンシー:「そうね、噂が噂だからあんなに過敏になっているのねきっと」


マリー:「噂は噂って訳ね」


アンシー:「せっかく同じクラスになれたのだから仲良くしたいもの。

それに、マリーもあの方と仲良くなりたいみたいだし」


SE チャイム音


マニアット:「さあ、皆実技は終了だ」


アンシー:「マリー、さっきニーナさんが武器召喚したのは秘密にしてね。

授業で必要外に武器召喚をするのは規則違反なのよ」

 

マリー:「規則違反?!」


アンシー:「しっ!声が大きいわよ

とにかく、私達だけの秘密よ?」


マリー:「わかった」



_________




マニアット:「おっと、もう今日の授業も全て終わりか……あっという間だな」


アンシー:「マニアット先生は生き生きしていたけれど、マリーはもう限界みたい…」


マリー:「えーとつまり魔力を術式で出力がパワーなのだ〜」


アンシー:「マリーしっかりして」


マニアット「寮までの道が不安な者は誰かと帰るか、私に聞くといい。

ああ、そうだ。マリー、アンシー君達は残るように。それでは、解散!」


マリー:「ええっ私達何かしたかな?!」


アンシー:「さあ…?」






マニアット「おっほん、さて、君達に残ってもらった訳なんだがな」


マリー:「私何もしてないよ!!もう怒られるような事しちゃったの?!

どーしよう、これで追放とかになったら母さんに合わせる顔がないよぉおおお」


マニアット「お、落ち着きたまえ。

なに、君達を叱るために残した訳ではない」


マリー:「へ?」


アンシー:「なんの為、でしょうか…?」


マニアット:「まだ寮にも慣れていないだろうが、三人部屋に移動する事に決定してな」


マリー:「アンシーと同じ部屋になれるって事?

やったぁ!アンシー、これでずっと一緒にいれるねぇ!!!」


アンシー:「三人部屋ということは、もう一人いるという事ですか?」


マニアット「その通りだ。もう一人というのが、ニーナでな。

ニーナは、色々と訳あってこの学校自体から浮いている。

なにより本人が孤立していることを当たり前の罰だと思っているんだよ」


アンシー:「罰…?」


マニアット:「しかし君達は仲が良いように見える」


マリー:「えへへへ……ってっマニットったらどこからどこまで見てるの?!」


マニアット:「ふふ、君達の事…生徒のことならなんでもわかるようにあらねばな」


マリー:「変態だ」


アンシー:「変態さんね」


マニアット「そうだ、変態と言われても構わない程私は生徒を、君達を、愛しているからな」


マリー:「マジものの変態だ!!」


マニアット:「ふむ、変態という響きもいいものだな。そうだ、私が変態だ!」


マリー:「ヤバイヤバイ、担任が変態とか洒落にならない!!」


マニアット:「はっはっは、これも一種の信頼だと私は判断する。

二人共寮へお帰り。もし問題があれば迅速に対応する」


マリー:「はぁい。

それにしてもラッキー!ニーナちゃんと同じ部屋になれば必然的に距離も近づけるねっ」


アンシー:「そうね、物理的に」


マリー:「あー、部屋着とかどんな感じなのかな?!」


アンシー:「ちょっと、マリー

その発言は少し変態っぽいわよ」


マリー:「えぇっ?!」




マニアット:「あの子を、ニーナを独りぼっちにしないであげてやってくれ」





続く