マリー:♀元気で明るい女の子。


アンシー:♀マリーの友達。大人しく見えるけどマリーに負けず行動派。


マニアット:♂魔法学園の先生。変態だぞ。


ニーナ:♀不思議な女の子




魔法学園 3話


マリー:「ただいまー!」


アンシー:「おかえりマリー、そしてただいま」


ニーナ:「………どうしてアンタ達が入ってくるの」


マリー:「なな、なんと!私達今日から同室でーす!!!

いやぁ、偶然だねぇニーナちゃん!」


ニーナ「偶然なものか

どうせマニアットの仕業だ」


マリー:「まあまあ、これからよろしくね!」


ニーナ:「……どうすれっていうんだ」(ぼそりと)


アンシー:「あら、早速仲良し?私も混ぜてよ」


ニーナ:「……はぁ、荷物、移動させなくていいのかい?」(投げやり気味に)


アンシー:「ふふっちゃんと持ってきてるわよ」


ニーナ:「そ、じゃあアタシいくよ」


マリー:「えっどこに行くの?」


ニーナ:「言う必要がないだろう?」


マリー:「また行っちゃった…」


アンシー:「手強いわね」


マリー:「でも、夜には帰ってくるよね?

それまで、荷物整えながら待ってみない?」


アンシー:「そうね、それもアリかもしれないわ」


マリー:「じゃあ私はニーナちゃんを探してくる!」


アンシー:「ええっ?!ちょっとまっ…て……って、もう行っちゃった

もう、荷物はどうするのよ……

仕方ないわ、マリーの分もやっておきましょう」





マリー:「談話室には…いないかぁ」


女子生徒1:「あっあの子……」


マリー:「?」


女子生徒2:「目を合わせちゃダメよぅ」


女子生徒1:「よく人殺しなんかとおしゃべりできるわよねぇ」


女子生徒2:「しーっ!あの子達もそういう人なのよ、きっと!」


マリー:「ひと、ごろし…?なんの事なんだろう……

あっそれよりも今はニーナを探さなきゃ!」


女子生徒1:「人殺しニーナ…ああ!なんで戻ってこれたのかしら!」




マリー:「いないなぁ、ニーナちゃん…。

もう門は閉まってるから寮の中に居るはずなのに

…あれ?あそこの木の上に誰か……ああ!!」


ニーナ:「はぁ…」


マリー:「ニーナちゃん!そこで何してるのー?」


ニーナ:「君、わざわざ探しに来るとか……何を考えてるんだ?」


マリー:「貴女と仲良くなりたいの!」


ニーナ:「……ああ、もう…」


マリー:「ねぇ、私とお友達になってくれない?」


ニーナ:「友達に、ね」


マリー:「いいでしょう」


ニーナ:「断る」


マリー:「部屋も同じになったんだもん!アンシーも…って、え?」


ニーナ:「聞こえなかったか?もう一度言う。断るよ。

君達となんか友達になんてなれない

部屋だって、同室にさせられたんだ」


マリー:「どうして?」


ニーナ:「どうしてもなにも…!」


マリー:「どうして、そんなに辛そうな顔で言うの」


ニーナ:「それは、君達に迷惑しているからだよ!!」


マリー:「本当に?」


ニーナ:「うるさいなぁ!アタシは人殺しなんだよ!!それを知ってる奴らも学校にはたくさんいる!だから近づくなって言ってるんだ!!!」


マリー:「人殺しって……」


ニーナ:「わかったらもう近づくな!」


マリー:「ああっ待ってニーナちゃん!!」






アンシー:「あら、おかえりなさいマリー」


マリー:「どうしよう、アンシー……私ニーナちゃんを傷付けちゃったかもしれない」


アンシー:「どうしたの?話してくれないかしら」


マリー:「うん……

ニーナちゃんを見つけたら、私の事が迷惑で困ってるって言いながら、震えてたの。それに、泣いてた」



アンシー:「そう…」


マリー:「うん、それに…自分の事を人殺しだって……」


SE:ドアが開く音


マニアット:「失礼する!」


マリー:「わぁあ!!変態ー!」


マニアット:「ううむ、せめて先生と付けて欲しいところだが…なに、逃げ出していたニーナを届けに来ただけだ」


マリー:「きゃーっニーナちゃんがぐったり!ぐったりしてる!!!」


アンシー:「あらあら、気絶してるみたいね」


マリー:「ぎゃあああっ変態先生なにしたの?!」


マニアット:「騒がれでもしたら困るからな…」


マリー:「ニーナちゃんを汚さないで変態先生ー!!!!」


マニアット:「おお、マリーはニーナを軽々と抱えれるんだなぁ。

肉体強化なしで人ひとりを抱えれる女子生徒は少ないんだぞ」


マリー:「ニーナちゃんの為ならこのくらい!

……ん?ニーナちゃん軽すぎるよ!!細いなとは思ってたけど軽すぎるー!!もっとちゃんと食べようニーナちゃん!」


アンシー:「気絶してる相手に言ってもきっと伝わらないわよ」


マニアット:「はっはっは、うむ、やはり仲がいいようだな。安心したよ

それでは私はこれで……」


マリー:「あっ待ってマニアット先生!」


マニアット:「む?」


マリー:「その、ニーナちゃんが…自分のことを人殺しだって言っていたの……嘘、だよね?」


マニアット:「……いつかは、その話にもなるだろうと思ったが

早かったな……。

嘘だとは、言いきれんが決してニーナは人殺しなんかではない」


マリー:「それってどういう意味?」


ニーナ:「う……っ」


マニアット:「おっと、いかん!目が覚めて騒がれるのもごめんだ。それじゃあいい夢を見るんだぞ

夜更かしはしないように!バァイ!!」


SE:魔法っぽい効果音


マリー:「えええっ消えちゃった……」


アンシー:「今のも、魔法なのよね…」


マリー:「と、とりあえずニーナちゃんをベッドに寝かせなきゃ!」


アンシー:「そうね、手伝うわ」


マリー:「よいしょっと……

それにしても、ニーナちゃんの噂だとか違うとか違わないとか頭の中がぐちゃぐちゃ!」


アンシー:「マリー、貴女はどうしたいの?」


マリー:「ニーナちゃんとお友達になりたい!」


アンシー:「そう、それは揺るぎないのね」


マリー:「勿論だよ!」


アンシー:「それなら、仲良くしてもらえるように努力しないとね」


マリー:「努力って、どうやって?」


アンシー:「私にやったようにすればいいのよ」


マリー:「なるほど!」


アンシー:「さ、もう寝ましょう」


マリー:「はぁい。おやすみ、アンシー」


アンシー:「ええ、おやすみなさい。

ニーナさんも、おやすみなさい」



続く